復讐の華
あのレベルの中で5連覇って、やっぱり凄いことだ。
完全に私の負けだった。
「ありがとう。あー、疲れた」
ソファーに身体を預けた來は深く息を吐く。
私の前でリラックス出来るくらいには、信頼を得られているということだろうか。
「賭け、來の勝ちだね。内容はもう決めてあるの?」
私は潔くそのお願いを受け入れるしかない。
何を言うつもりなのか見当も付かないけれど、まさか危険なものではあるまい。
來は視線だけをチラッとこちらに向けた。
この目、苦手だ。蛇に睨まれたみたいに、動けなくなる。私の全てを見透かしているような恐怖。
來は身体を起こして私と向き合った。