復讐の華
「うん、大丈夫だよ。上手くやってる」
いつだって私を心配する紘斗の声は、私を安心させた。
だけど前には感じなかった微かな緊張も、覚えるようになっていた。
それがこの計画が上手くいくかの不安からなのか、それとも紘斗に対して後ろめたいことを思っているのか。
その結論を見つける程、今の私は余裕が無かった。
だけど私の心を燻る思いを含めても、計画は上手くいっていると言って良いだろう。
彼らは私を受け入れている。私が引き込まれる程に。
「いつでも連絡してきていいからな」
「うん、ありがとう」
電話を切った私は深く息を吐く。
今は紘斗の優しさが辛かった。