復讐の華
9
彼岸花
◇◇
「良かった、熱は下がったわね。華月ちゃん、今日は学校行けそう?」
「うん…」
嫌々返事をした私に、何も知らない母は嬉しそうに笑って下へ降りて行く。
あれから3日。
あの日の夜に熱を出した私は続けて学校を休んでいた。
どうやって帰ったのか全く覚えていない。紘斗がここまで運んでくれたのだろうか。
この2日間殆ど寝ていたからか、靄がかかったように頭がボーッとする。
考えることを拒否していた。思い出したくなかった。
異様な雰囲気が漂うあの場所で、皆んなの顔が強ばって。
きっと水憐は終わりだ。少なくとも來たちはもう…仲間ではいられない。