復讐の華

核心を言い当てられたような、そんな焦りが言葉を詰まらせる。


仮にそれが本当だとしても、認める訳にはいかなかった。


それはつまり飛鳥だけでなく、共に誓いを立てた紘斗をも裏切ることになる。


飛鳥が死んでから私を支え続けてくれた紘斗。もし私がそうだと認めたら、どんな気持ちになるか。


そう考えると取り繕うように苦笑いをするしか無かった。


「俺たちは確かに水憐を恨んでいた。飛鳥がアイツらの所為で死んだと思っていたからだ」


何かを話し始めた紘斗の言葉に頷く。


「水憐に入った華月はどう思った?本当にアイツらは極悪人だったか?」


「それは…」


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