復讐の華

自分の幸せを考えろと言った紘斗。飛鳥もきっと華月の幸せを望んでいると。


ーーー私の幸せは、ここだ。


「私も、來と、皆んなと一緒にいたい。水憐の本当の仲間に、なりたい…っ」


絞り出したように言った私の気持ち。


少しの空白を置いて、私を歓迎する叫びがメンバーから発せられた。


「ありがとう、華月。コイツらも、華月を助けるために付いてきてくれたんだ」


そうだったんだ…。皆んな、私を受け入れてくれた。あんなに酷い裏切りをした私を、もう一度仲間に入れようとしてくれた。


最初からずっと、私にとって水憐は温かい場所だった。どれだけ恨んでいても、どこか癒されてしまう。そしていつの間にかかけがえのない存在になっていた。


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