復讐の華
さっきまではあれほど楽しそうに話していたのに。
小谷沙耶が来たからなのか、それとも今日この場に私がいるからなのか。
どちらにしても居心地が悪くて仕方がない。
「一階の人たちとも話してみたいんだけど、良いかな?」
「ああ、うん」
若干驚きながらも、晟也もこの場の沈黙に限界だったのかすぐに立ち上がった。
そのまま下に行くと、近くに居た人に話しかけて皆んなが椅子を用意してくれた。
「急に来て挨拶もなしにごめんなさい。篠谷華月です。ハナって呼ばれることになったみたい」
こんなに大勢の男たちに囲まれるって中々ないから凄い絵面。
だけど私を見る目に敵意がないからそこまで怖くない。