復讐の華

さっきまではあれほど楽しそうに話していたのに。


小谷沙耶が来たからなのか、それとも今日この場に私がいるからなのか。


どちらにしても居心地が悪くて仕方がない。


「一階の人たちとも話してみたいんだけど、良いかな?」


「ああ、うん」


若干驚きながらも、晟也もこの場の沈黙に限界だったのかすぐに立ち上がった。


そのまま下に行くと、近くに居た人に話しかけて皆んなが椅子を用意してくれた。


「急に来て挨拶もなしにごめんなさい。篠谷華月です。ハナって呼ばれることになったみたい」


こんなに大勢の男たちに囲まれるって中々ないから凄い絵面。


だけど私を見る目に敵意がないからそこまで怖くない。

< 32 / 312 >

この作品をシェア

pagetop