復讐の華

私の近くに座っている人が次々と名前を言う。


三人目の時点で覚えるのは諦めた。


「皆んなは…來たちのこと尊敬してるの?」


私の質問に、当たり前だという風に全員が頷く。


「勿論です!來さんたちは歴代最年少で幹部になったんですよ」


「マジで強すぎて憧れっす!」


キラキラした、純粋な輝きのある瞳。


彼らはきっと何も知らずにその悪事に加担して、それでも來に憧れて。


水憐のメンバーだから私は彼らを恨まずにはいられないけど、それと同時に巻き込んでしまうことを躊躇してしまいそうだ。


「來さんくらい強くなればハナさんみたいな可愛い彼女出来るかな?」


「バカ、顔も格好良くならなきゃ無理だろ」

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