復讐の華
もっと怒って
◇◇
放課後、昨日と同じく校門の前で待っていた來たちと合流する。
私は迷わずに來の後ろに乗った。
後は少々揺さぶって、懐に入ることだけを考えればいい。
來の背中にしがみ付いたとき、彼が何かに気付いたようにぎこちなく振り返った。
良かった。ヘルメット越しでも感じてくれたんだ。
私が付けている香水に。
だけど來は何も言わずに、二人の後を追うようにバイクを発進させた。
この時間が一番安心できる。絶対に來には顔を見られないから。
他のメンバーは誰一人何にも感じていないようだけど、來だけは微かな違和感を感じている。
それでいい。あの子の面影を感じながら私に夢中になって。