復讐の華
バイバイ、偽りのプリンセス
◇◇
「華月ちゃん、新しい学校には慣れた?」
幸いにも襲われたのは金曜日で、土日のうちに制服は元通りに出来た。
きっと水憐のメンバーにはあの夜のことを知られているけど、美穂には知られたくなかった。
だから今日も普通に登校するつもりだ。
「うん。ちゃんと友達も出来たよ、お母さん」
両親にひた隠しにしている事実など、気付かれるはずもない。
何も関係ない両親を巻き込む訳にはいかない。
相変わらず美味しい朝食を食べ終わり、家を出た私が見たのは、塀にもたれる來の姿だった。
流石、ただそこにいるだけで様になっている。
本当に家まで迎えに来たんだ。