復讐の華
「うん…」
「それでだ、華月に頼みがある。沙耶に会いたくないなら無理にとは言わない」
私に頼み?小谷沙耶を追放出来るならそんなの、幾らでも協力する。
彼がどうしてこんなにも小谷沙耶の罪を暴くことに前向きになっているのかが気になるところだけど、
余計なことは聞かないことにした。心変わりなんてされたら堪ったもんじゃない。
「何?」
「沙耶を倉庫に呼び出そうと思ってる。その場に華月が居たら、動揺してボロを出すかもしれない」
間違いなく動揺はするだろう。ズタボロに傷付け、心を折らす為に仕組んだことがまるで効いていないと分かるんだから。
素知らぬ顔で私が水憐の倉庫に居たならば、彼女はどんな顔を見せてくれるだろう。