憧れの君にいつしか
1:出会い

ハアハア
ヤバイ、ヤバイって。なんでこんな日に限って目覚ましならないわけ?
マンガじゃあるまいし…。
そう、今日は入学式。
はあ…、やっと着いた。ていうか、体育館どこだよ⁈
と、途方に暮れていたその時
「ねえ、どうしたの?もしかして、新入生?」
びっくりして振り向くと、後ろにきれいな女の人が立っていた。
「ひゃ、ひゃい」
変な声出ちゃったよ…。
すると、その女の人はクスッと笑って
「ねえ、もしかして、迷子になっちゃった?」
と聞いてきた。
「あっ、はいそうなんです」
というと
「そっかー じゃあ先輩が案内してあげよう」
といたずらっ子のような笑顔を見せながら言った。
美人ってこういう表情も見せるんだな。
と、こんな時にこんなことを考えた自分を殴りたい…。
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