普結くんは、桃にイジワル。




「柚山くん久しぶりッ
ユリ超寂しかった〜柚山くん全然連絡くれないんだもん、電話番号渡したのにっ」

「あーあの紙電話番号書いてあったんだ。家帰ってすぐペットのマサルに食いちぎられちゃった」

「ねえねえ笠原さんはさ!
お弁当のおかずはなにが好きかな?ミートボール?ウインナー ?」

「……久々にきてみたら何すかこのうるさい空間」


お昼休憩中、
久しぶりにうちの教室へやってきた鳴海くんがげんなりした顔で言った。

こうして彼が前までのようにうちのクラスへやってくるようになったのも今日が久しぶりのことで。


少しずつ、少しずつだけど
前までみたいに普通に接することができている。


変に気まずくしないように気を遣ってくれているのがわかって、
申し訳ないようなありがたいような。


「でしょ?うるさいでしょ?
だからあたしたちちょっと離れた席で食べてんのよ」

「離れててもこのやかましさっすか…」

「柚山くんッ、もう一度電話番号渡すから今度は絶対登録してね?
約束っ」

「俺にもっ!笠原さん俺にも!!」

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