普結くんは、桃にイジワル。
「えーと鳴海くん?は一年生よね?
なんか悪かったわね、二年生の教室わざわざ来てくれたのに…なんか怖い目に遭わせちゃって」
「いえ、大丈夫です!
俺柚山先輩のファンなんで、先輩の教室一度見てみたかったんですよ」
にこにこ愛想よく笑うレイヤくん、もとい鳴海くん。
笑うとちらりと顔を出す八重歯が可愛い。
「レイヤ…じゃない鳴海くん!!
あたしとも友達になって欲し「鳴海くん教室帰ろっか。
俺送るよ」
他人に興味のない普結くんから″俺送るよ″なんて言葉が出てくるなんて。
鳴海くんの背中を押してあたしから遠ざける普結くんの後ろ姿を思わず睨みつけた。