普結くんは、桃にイジワル。
臆病な君の思うツボ 4
「すべらない話していい?」
「すべったら一人ずつに罰金1000円ずつ払ってね」
「…なにそのあたし一切得しないルールは」
ある日の放課後。
ファミリーパックのお菓子を持って教室にやってきた鈴木とスマホをいじるリエちゃん、大欠伸をする普結くんに、あたし。
そんな4人で思い思いに過ごしていた。
「なによ、またゲームの話?」
「ゲーム?音ゲーにでもハマってんの八宏って」
「アイドル育成ゲーよ」
「あーね、ハマってそうな感じする〜課金めっちゃしてそう〜」
「バカ女の典型じゃん」
「聞け。
口々に喋るんじゃないよ君たち」
お互いの話を聞く気のないメンバーが集まったせいであたしのすべらない話はタイミングを見失いそうになる。
「で、なんだっけ?
くだらない話だっけ?」
「すべらない話よ、普結くん。
あたしの話いつもくだらないと思ってたのね君は」
まあそんなことは今はどうでもいいのだ。