普結くんは、桃にイジワル。



「あのー、
柚山先輩は…」


遠慮がちに顔を出したのは鳴海くんだった。

その顔を見てピンときた。


「…普結くん、
今日委員会の日でしょ」

「え、なんで八宏さん俺が今日委員会だって知ってんの?
まさかストーカーなの?」

「……最近委員会の日はいつも鳴海くんが普結くんのこと迎えにきてくれるからだよ」


そう。

委員会の遅刻無断欠席常習犯と化した普結くんのせいで、
鳴海くんはいつも委員会がある日に迎えにきてくれるようになってしまったのだ。


うだうだと机に突っ伏す普結くんの腕を掴んで無理やり立たせ、
鳴海くんのところへ連れて行く。


散歩を嫌がる犬のように自分で歩きたがらない普結くんは、
床にぺたりと座り込んだ。


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