普結くんは、桃にイジワル。
さっきのプールサイトでのことと言い
普結くんがなにを考えているのか全くわからない。
あたしのことなんだと思ってるんだろう。
「…ねえ普結くん」
「なに?」
「…………」
さっきどうして抱き締めたりしたの?
なんで手を触ったりするの?
そんなこと聞けるわけもない。
「………お腹空いたね」
「あと30分でお昼だよ
我慢しな。」
聞きたいことも聞けず、
たわいもない会話へと身をかわしてしまうあたしはなんて臆病なんだろう。
″振り回される女じゃなくて、振り回す女になる″
ふと過去に高らかに宣言した自分の言葉がよみがえった。
…ああ、こんなんじゃだめだ。
もうしっかり振り回されてる女に成り下がってる。