普結くんは、桃にイジワル。
「柚山先輩います?
委員会のことでちょっと話あるんですけど」
「…あっち」
あまり見たくなくて、
普結くんがいるであろう方向を指差す。
あたしの指さした方に目を向けた鳴海くんは、目をまん丸にした。
「どしたんすか、アレ」
「隣のクラスの子なんだって…」
「…………」
「…………」
会話終了。
よほど怖い顔をしているんだろう、
あたしの顔は。
鳴海くんの表情を見てたらわかる。
「…珍しいっすね、柚山先輩が女の人とあんな楽しそうに話してるなんて」
「やっぱそう思う…?」
後輩ですらこう思ってるんだ。
やっぱり、あの子と普結くんはいい感じなのかもしれない。
「…へこんでます?」
「ぜんっぜん!!!」
「いやーだってあからさまに元気ないし」
「まったく?超元気だけど?」