普結くんは、桃にイジワル。
「別に普結くんがどこのだれと何しようがどーでもいいし!
全く興味ないからっ!!」
「…せんぱい、うしろ」
引きつった鳴海くんはの声に振り向くと、
無表情の普結くんが立っていた。
漫画か、このタイミング。
いつのまにか笠原さんは居なくなっている。
どうしよう、なにか言わなきゃ、
考えれば考えるほどわけがわからなくなってきて
黙り込んでしまう。
「…俺だってどうでもいいよ、八宏さんのことなんか」
冷たい目の普結くんが言った言葉は、
思いの外あたしを傷つけた。
あたしだって同じこと言ったのに、
こんなに傷つくなんて。
なんて勝手なんだろう、あたしは。
あたしの顔をじっと見つめた普結くんは
なんだか泣きそうな顔をしている。
あたしもきっと同じ顔してるんだろう。