普結くんは、桃にイジワル。



「なんか顔赤くねえ八宏?
普結に続いて八宏まで風邪か?
…あれっ!鳴海くんも顔真っ赤だぞ?!二人ともどうした?!」


こういうことにだけやたらと敏感な鈴木が嫌いだ。

お互い顔を真っ赤にして下を向くあたしたちを見て何かを察したのか、
リエちゃんはやかましく騒ぐ鈴木の金髪を思い切り引っ張って黙らせた。



「なにすんだよ相楽!
お前も普結んとこいくだろ?」

「行くわけないでしょこのバカっ!
ちょっとは空気読め!」

「なんで俺こんな罵倒されてんの?!
なに、俺のこと嫌いなの?!」


ぎゃあぎゃあと繰り広げられる会話を聞いていると、少しだけ平常心が戻ってきた。


うるさいだけだと思ってた鈴木は意外なところで役に立つんだなあ。


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