普結くんは、桃にイジワル。



「それでもいきたいんですか?」

「………」

「昨日俺が言ったことも、無かったことにするんですか?」




『好きです』


はっきりと言われた言葉が、声が、

勝手に脳内で再生されて顔が赤くなる。



あんな風に真っ直ぐに気持ちを伝えられたのは初めてだった。



だから正直、嬉しかったんだ。


「…ありがとう、
好きだって言ってくれて
すごく嬉しかった」

「……………」

「ごめんね、ありがとう」

「また泣かされても知らないっすよ、
柚山先輩口悪いし」

「うん、そうだね
でも泣かずにちゃんと普結くんと話してみるよ
素直になってみるよ。」


鳴海くんが言ってくれたように、
素直に。


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