わんこな後輩彼氏の話。
残念ながらいまだにネクタイは結べないから私が朝から結んであげてるし、体育の時は……どうしてるんだろうね、考えないでおこう。
もし女の子に結んでもらってたら……うぅん。


───ガチャッ……ギィ


屋上の錆びた扉が開く。


「あ、お取り込み中?ごめんね、七海さん」
「あ、大丈夫ですよ」


先輩。
生徒会の三崎爽太先輩だ。


「指導の点数溜まっちゃったから、生徒会室の掃除当たったんで、放課後お願いしまーす」
「やです」
「ダメです。俺も集まりないのに監督しなきゃいけないんだから、文句言わないで来てね」
「はぁ……はい」
「ため息つきたいのはこっち」


先輩はとっとと戻っていった。


「……だれ、今の」
「ん?生徒会長。三崎先輩。挨拶、あったでしょ?」
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