花の都の王子は、異世界から来た女の子が愛しくてたまらない。




「ありがとうございます……だけど和泉さんも早く帰ったほうがいいですよ。女性ですし、夜は危ないです」 

「私は大丈夫ですよ、ありがとうございます。」


 加賀美さんを見送ると、私は発注書を確認して会議資料をコピーをし5部をホッチキスで止めて課長のデスクに付箋を貼っておいた。


「やっと終わった……」


 時計を見ると、もう20時過ぎている……警備員さんに注意される前に帰らなきゃ。

 パソコンの電源を切り、オフィスを出て退勤ボタンを押して会社を出た。
 会社を出ると、いつものようにコンビニに寄る。いつも見るデザートの棚に行くと【新発売】と書かれたどら焼きがあった。

 あんこと生クリームが挟んであるらしい……美味しそうだな。


「いつもありがとうございます」


私はとろろ蕎麦と生どら焼きを買うとコンビニから出て、長年一人暮らしをしているマンションへ帰った。




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