目覚めのキスを君に
「……んんっ」

オーロラが目を覚ますと、目の前に広がっていたのは美しい木漏れ日が差し込む森。可愛らしいウサギがオーロラの目の前を跳ねていき、小鳥たちが美しい歌声を披露している。

「ここはどこなのかしら……」

オーロラはゆっくりと立ち上がる。ベッドなどではなく地面にそのまま寝そべっていたというのに、オーロラの着ているピンクのレースのついたドレスには汚れは全く付いていない。頭につけられたピンクのバラの髪飾りもヴェールも綺麗だ。

オーロラはゆっくりと森の中を歩き出す。全く見知らぬ場所だというのに、ちっとも恐怖心なとはなかった。むしろ居心地がよくこのままずっとここにいたいと思ってしまっている。

オーロラが森の中を歩き始めると、動物たちもオーロラの後を追うようについてくる。オーロラは可愛らしい小鳥たちに微笑みながら、森のさらに奥深くへと歩いていく。

「綺麗……」

しばらく歩いた後、オーロラはある場所で足を止めた。オーロラの目の先には美しい花畑が広がっている。
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