幼馴染
『キィーーー』『グイッ』『ドサッ』
「いって...危ねぇなあのチャリ。」
えっ.....ちょっ、まってまって、カイ私の事庇って........?
自分の鼓動が早くなっていくのがわかったけど、これは轢かれそうになったからであって......
カイの顔が物凄く近い。
まつ毛長いな....
あったかい....
いい匂い....
「はっ!ご、ごめん重いよね!どくね!」
急いで起き上がろうとした。
「....軽いよ。」
「あとほんと...........可愛い。」
「..え?」
カイの大きくてあったかい手が私の頬に触れた。
「...こっち見て。」
「.........好きだ。」
「今まで悪口ばっか言ってごめん。」
私の鼓動に拍車がかかる。これは確実に...
カイのせいだ...。
カイの手が、私の首の後ろを優しく撫でた。
「おれでよければ付き合ってくれ。」
「ずっと好きだった。」
顔があっつくなって死にそうだったけど、カイの顔も真っ赤だった。
今まで、席が離れた時も、クラスが離れた時も少し寂しかった。それは
「私も好き。」
だったからだ。
「じゃあ.....」
「うん。よろしくお願いします。」
2人の秘密のお付き合いが始まった。