Déjàvu デジャヴ
店長から絆創膏を渡された
「ありがとうございます」
「自分で貼れる?
オレが触らない方がいいでしょ」
「え…」
「桐谷さん
男の人、苦手でしょ…
苦手っていうか…
もっと…
なんか、あったでしょ」
「…」
「ごめん、変なこと聞いて…
でも、ここオレと淕しかいないからさ
苦痛じゃないかな…って
精神的にダメなら辞めてもいいよ」
「すみません、私…
迷惑かけて…」
「ぜんぜん迷惑とかじゃないけど
辛いかな…って」
「辛くは、ないですけど…」
「面接の時も気にならなかったし
オレとだと自然に話してるよね
…
淕のこと好きなのかな…とか思ったけど
それはないかなって…
…
アイツ、ちょっかい出してばっかりだから
それも悪いけど
なんか、他にあるかな…って」
「他に…あります…
男の人が…こわいです」
「じゃあ、オレも?」
「店長は…なんだろう…別に…」
店長が笑った
「オレは、男じゃないわけね
まぁ、いいや…
…
今度から、オレと桐谷さん中して
アイツひとりでホールやらせよっか
それなら、安心だよね」
店長が言った