Déjàvu デジャヴ

「折原!」


静かな学習室に上杉の声が響き渡った



「シーーー!」


「あ…」




上杉が私の前の席に座った




髪が少し濡れてた

汗かな?

シャワーしてきたのかな?

フワッとシャンプーのいい匂いがした




上杉はサッカー部で日に焼けてた


もともと痩せてるけど
腕とか黒くて更に細く見える


いいな…




私の腕
白くて、プヨプヨしてて、恥ずかしい





ブーブーブー…



上杉?


目の前に座ってる上杉を見た




〔静かだね〕



私は頷いた



〔眠くなる〕



ホントだ…すでに眠そう


私は声を出さずに笑った



〔おやすみ〕



え…



上杉は
机に伏せた



まだ課題も開いてないのに


何しに来たんだろ






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