Déjàvu デジャヴ

「昨日…ごめん、なさい…」



ドキドキ…ドキドキ…



上杉が話しかけてくれたのに



「いや…
具合悪いのに、話しかけて、ごめん…

大丈夫、だった…?」


優しい声


ドキドキ…ドキドキ…ドキドキ…



「うん…」



また

泣きそう…



ドキドキ…ドキドキ…ドキドキ…




「保健室に何か用だった?
先生、すぐ戻るって言ってたから
もぉすぐ来ると思う

じゃあ、オレ、帰るわ…」


そう言って上杉は立ち上がって

保健室を出て行こうとした




行っちゃう…



ドキドキ…ドキドキ…




違う…

保健室じゃなくて


上杉に用があった




ありがとう…って

言いたかった






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