Déjàvu デジャヴ

「…ありがとう…」


ドキドキ…ドキドキ…


上杉に背を向けたまま言った




「…うん…」


後ろで上杉の声が聞こえた



ドキドキ…ドキドキ…ドキドキ…




ありがとう

昨日、保健室まで連れてきてくれて




ありがとう

話しかけてくれて




ありがとう

覚えててくれて




ありがとう

上杉…





肩が震えた




パタン…




後ろで
保健室の扉が閉まる音がした





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