Déjàvu デジャヴ

「折原、また泣いた…
約束、破りすぎ…」



「ごめん…」





「折原…」



「…ん?」



「またオレに会えて、…よかった?」



「よかったよ
会いたかったよ」



「なら、よかった…


今の義父さん
母さんがずっと好きだった人なんだって

母さん幸せそうなんだ

だから、オレも
大好きな人のそばにいたいなって
思うんだ…」


そう言って
上杉は私を強く抱きしめてくれた




上杉

好きだよ



ずっと


好きだったよ



ごめんね

涙が止まらないよ




「あのさ…

折原と約束したこと…

体育祭、一緒に優勝しようね

花火またやろうね

別に、そんなの
もぉ、どーでもいいけど…


絶対守ってほしい約束がある…」



私の耳元で上杉が言った



「…なに?」



ドキ…ドキ…




「…ずっと、オレのそばにいてほしい


オレも約束するから…

大切にするって…

絶対、もぉ失いたくない…」




「…うん…

上杉とずっと一緒に…いたい…」



私の返事に上杉が微笑んだ





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