イジメ返し―新たな復讐―
「え……？」

そのとき、あることに気が付いた。

「なんで？どこにあるの……！？」

一瞬、頭の中がフリーズしかけて訳が分からなくなる。

シャワーを浴びる前に畳んで置いておいた制服のスカートがない。

あるべきはずの場所にないのだ。

「な、なんで？」

バスルームの中も、洗面所の中もくまなく探すもののスカートがない。

「嘘。まさか――!!」

視線が洗濯機に注がれた。

音を立ててグルグルと回っているこの洗濯物の中にスカートが……！？

わたしは急いで停止ボタンを押すと、水がたっぷりと溜ったままの洗濯機に手を突っ込んだ。

まさか。違う。絶対に違う。

必死にそう言い聞かせる。

畳んであるとはいえ制服のスカートが床に直置きされていたことが許せなかった母が洗濯機を回すついでに二階に運んでくれたに違いない。

そう。そうだよ。絶対にそうだ。

洗濯機の中からわたしに手に絡みついてきたのはYシャツだった。

「違う、やっぱり違うよ……」

自分を必死になって励ましながら洗濯機の一番奥に手を差し込んだわたしの指先になにかが触れた。

それを引っ張る。

そこには洗濯ネットに入ったチェック柄の何かが入っていた。

見覚えのある柄、そして見覚えのある色。
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