イジメ返し―新たな復讐―
はずみで地面に尻もちをつくあたしを見下ろすと、愛奈は何度も何度もあたしのわき腹に蹴りをいれて踏みつけた。

「いたっ！！や、やめてって！！こ、こんなのズルい！！」

ひどいめまいがする。無抵抗のあたしの体を愛奈は容赦なく蹴り飛ばす。

「無抵抗のわたしをいたぶったのは誰？」

「だから、それはカスミが――」

「志穂ちゃんには何を言ってもムダだね。だから、とかでもとか……ぜーんぜん反省していないんだから。だったらずっとカスミちゃんの犬でいればいい。でも、カスミちゃんは飼い犬も蹴り飛ばすってことを覚えておいた方がいいよ？」

愛奈はそう言うと、あたしを残して屋上から出て行った。

なに、これ。なんなの……？

まさか立場が逆転するなんて……。衝撃を受けると同時に猛烈なイライラが込み上げてきた。

どうしてあたしがこんなことをされないといけないの？悪いのはカスミなのに。それなのに――。

「愛奈……絶対に許さない」

もっともっともっとカスミに愛奈をいたぶってもらおう

あたしは屋上の地面に座り込みながら痛いぐらいに唇を噛みしめた。
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