イジメ返し―新たな復讐―
「ウゼェんだよ。消えろ、ブス」

その言葉はあたしを天国から地獄に突き落とした。さっきまで龍と過ごした時間がまるで夢のように感じられる。

どうして……。どうしてこうなっちゃうの……?

龍の背中がどんどん小さくなっていく。その背中をもう追いかけることはできない。

ジンジンっと頬が痛む。それと同時に全身に込み上げてくる惨めさ。

涙で視界がハッキリしない。必死になって涙を拭っている間に、龍は幻のようにあたしの前から姿を消してしまった。


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