イジメ返し―新たな復讐―
「最悪……」

最初からあたしの体が目的だったんだろうか。しばらくすると龍への憎しみの気持ちが沸き上がってきた。最初からそのつもりでやることを済ませたからもうあたしは用済みってこと?

なんて男……!!いくら顔がよくたってこんなことをするなんて最低最悪のクズ野郎だ。

と同時に龍を紹介したエマに対しての憎しみが沸き上がってくる。

あの女、どういうつもりであの男をあたしに紹介したの……?

絶対に許さない。プライドはズタズタだった。明日からカスミに協力してもらいエマをイジメよう。そうだ。ついでに愛奈も……。

あの二人をカスミにいたぶってもらおう。

そう考えるとほんのわずかに先程の苛立ちが緩んだ。

「ん?」

ポケットの中のスマホが震えている。

スマホを取り出してみると、紅蘭と華から複数のメッセージが届いていた。

【紅蘭:今どこ?】

【紅蘭:無視?】

【紅蘭:連絡して】

【紅蘭:アンタ、ナメてんの?】

【華:電話して】

【華:無視続けてるとアンタんち行くよ?】

【華:殺すよ、お前】

二人のメッセージに凍り付く。殺すよ……?

なにそれ。確かに遊ぶ約束はしたけど、そこまで怒ること?

ひとまず二人に電話をして謝ろう。

画面をタップしたとき、画面に【カスミ】の文字が浮かび上がった。

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