イジメ返し―新たな復讐―
『あはははは!マジウケる!うちも前から同じこと思ってたんだけど!』

志穂ちゃんの言葉にヘアスタイルをバカにされた女の子は顔を真っ赤にして今にも泣きだしそうな表情を浮かべたまま教室を飛び出した。

『やっぱり?』

『うん!』

志穂ちゃんの言葉にカスミちゃんは気をよくしたようだ。

『よかった~。教室にまともな子がいて。ねぇ、名前なんて言うの?』

『うちは宮前志穂。志穂って呼んで。よろしくね!』

『オッケー。ねぇ、志穂。放課後学校の案内してくんない?』

『いいよ!』

カスミちゃんと志穂ちゃんが楽しそうに盛り上がる中、わたしを含めた他のクラスメイト達は一様に不安げな表情を浮かべていた。

その日から、悪夢のような日々が始まった。

カスミちゃんはすぐにスクールカーストの頂点に立った。

元々スクールカーストの頂点にいたのは、スポーツも勉強もできて容姿もいいあかねちゃんやみほちゃんだった。

でも、そんな二人でもカスミちゃんにはかなわなかった。
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