イジメ返し―新たな復讐―
どうして。ここはうちだよ?どうして自分の家の自分の部屋の中でカスミちゃんにこんなことをされないといけないの?

「返事は?」

カスミちゃんがわたしの左頬を手のひらで叩く。

「返事!」

「うっ……うぅ……」

涙が止まらず声にならない。

「早く返事しろっていってんだよ!」

カスミちゃんがわたしの髪から手を離した。

そして、足でわたしの体を蹴り飛ばす。

何度も何度も執拗に蹴り飛ばし、涙を流しながら体をくの字にして必死になってその攻撃から耐える。

体のあちこちが痛む。必死に身をよじっていると、カスミちゃんの攻撃が止んだ。

恐る恐る仰向けの状態で目を開けると、カスミちゃんがわたしを見下ろしていた。

「このぐらいのことで泣いてんじゃねぇよ。アンタみたいに親が金持ちで何の苦労もせずに幸せそうに生きてる奴見るとマジで反吐が出る」

氷のように冷たくわたしを見落とした後、何の躊躇もなくカスミちゃんはわたしの腹部を踏みつぶした。

胃の奥から込み上げてくるのはお昼に食べたお弁当か。

体を起こすと、口から吐しゃ物が溢れた。

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