イジメ返し―新たな復讐―
カスミちゃんが転校してきたのは小4の時。

そして、今が高2。わたしとカスミちゃんとの付き合いはもう6年にもなる。

卒業が今から待ち遠しい。大学はこの町から離れて都内の大学に進学する予定だ。

そのためには必死に勉強をする必要がある。

けれど、苦にはならなかった。カスミちゃんという恐ろしい悪魔から逃げるためだと思えばわたしは寝る間も惜しんで勉強にいそしむことができた。

「ハァ……」

今日も酷い一日だった。カスミちゃんは常に苛立っていたし、彼女の逆鱗に触れぬように細心の注意を払わなければならなかった。

胃がキリキリと痛む。

こんな毎日に辟易しながらもこの場所で必死に生きていくしかわたしに残された道はなかった。

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