きみと秘密を作る夜
ぐちゃぐちゃだった。
何をどうすればいいのかわからなかった。
そんな中で、祖母の四十九日法要はしめやかに執り行われた。
秋晴れの空。
紅葉が赤く色づき、山河を燃やしている。
祖母の魂はこれから天国に向かうのだと、お坊さんは言っていた。
「天国に行った魂は、会いたい人に会うために、また新たな命として生まれ変わるのです」
お坊さんの説法を聞きながら、だったら私は誰に会いたくて生まれてきたのだろうかと考えたけれど、もちろんそんな答えがわかるはずもない。
祖母の骨を墓に納め、私は静かに手を合わせる。
どうか安らかに天国へ向かってくださいと祈りながら。