きみと秘密を作る夜
「するわけねぇだろ。大体、俺、甘いもん嫌いだし」
「ふうん」
よくよく考えてみれば、私は晴人の父を見たことがない。
あまり家にはいないようだけど。
晴人も家族の話はしないし、もしかしたら、あまり仲がよくないのかもしれない。
聞いていいものなのかと迷っていた時、晴人は「なぁ」と声を掛けてきた。
「そんなことより、31日の夜、出られるか?」
「え?」
「初詣行かね?」
「あ、……うん」
思わずうなづいたら、晴人はふっと笑って「じゃあな」と窓を閉めた。
時々、私の部屋に忍び込んでくる晴人だが、一緒に出掛けるのは夏休み以来だ。
想像したら、何だかこの後のクリスマスパーティーより楽しみに思えてくる。
「リナー。下りてきて、ちょっとこれ手伝ってー」
「はーい」
にやけそうな顔を慌てて押さえ、私は深呼吸して部屋を出た。
「ふうん」
よくよく考えてみれば、私は晴人の父を見たことがない。
あまり家にはいないようだけど。
晴人も家族の話はしないし、もしかしたら、あまり仲がよくないのかもしれない。
聞いていいものなのかと迷っていた時、晴人は「なぁ」と声を掛けてきた。
「そんなことより、31日の夜、出られるか?」
「え?」
「初詣行かね?」
「あ、……うん」
思わずうなづいたら、晴人はふっと笑って「じゃあな」と窓を閉めた。
時々、私の部屋に忍び込んでくる晴人だが、一緒に出掛けるのは夏休み以来だ。
想像したら、何だかこの後のクリスマスパーティーより楽しみに思えてくる。
「リナー。下りてきて、ちょっとこれ手伝ってー」
「はーい」
にやけそうな顔を慌てて押さえ、私は深呼吸して部屋を出た。