きみと秘密を作る夜


あれからも、晴人は相変わらず、気まぐれに私の部屋を訪れる。

そして、たまにつまらない理由をつけては、キスをしてくる。



最初はドギマギしていたキスも、慣れればひどく気持ちがいいものになった。

だからもう、私はその意味を考えることを放棄した。


変わったのか、変わっていないのか。



晴人の存在に依存している自覚はある。

だって、晴人は私にとっての救いだから。


晴人がいてくれるから、私はこんな毎日の中でもちゃんと笑えているのだ。




晴人さえいてくれるなら。

< 53 / 272 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop