嫁入り前夜、カタブツ御曹司は溺甘に豹変する
「眠れそう?」
うーん、と唸る。
こんな最高に幸せな状況で眠れるわけがない。というか眠りたくない。
だけど仁くんは疲れているだろうから、迷惑をかけないように私も早く寝なくちゃ。
「目を瞑っていたらそのうち眠れると思う」
「眠たくないならもう少しお喋りでもするか」
なんて素敵な提案。その言葉でむしろ目が冴えてきた。
口数の少ない仁くんとは圧倒的に会話不足で、もっといろんな話がしたいと思っていた。
「前にドレッサーが実家にあると言っていたけど、こっちに運び込まないのはこの部屋が狭すぎるせいか?」
急に現実的な話をはじめたのでキョトンとした。
「ええっと、そうじゃなくて。別になくても困らないし、運び込むタイミングを逃したというか」
「それなら今度、花帆の家に物を取りに行こう。まだ持ってきていないものはあるだろう?」
「あるといえばあるけど、それって仁くんが運ぶの?」
「そうだけど」
「もし怪我でもして、仕事に影響が出たら嫌だよ」
もしもの可能性を考えて不安になる。
うーん、と唸る。
こんな最高に幸せな状況で眠れるわけがない。というか眠りたくない。
だけど仁くんは疲れているだろうから、迷惑をかけないように私も早く寝なくちゃ。
「目を瞑っていたらそのうち眠れると思う」
「眠たくないならもう少しお喋りでもするか」
なんて素敵な提案。その言葉でむしろ目が冴えてきた。
口数の少ない仁くんとは圧倒的に会話不足で、もっといろんな話がしたいと思っていた。
「前にドレッサーが実家にあると言っていたけど、こっちに運び込まないのはこの部屋が狭すぎるせいか?」
急に現実的な話をはじめたのでキョトンとした。
「ええっと、そうじゃなくて。別になくても困らないし、運び込むタイミングを逃したというか」
「それなら今度、花帆の家に物を取りに行こう。まだ持ってきていないものはあるだろう?」
「あるといえばあるけど、それって仁くんが運ぶの?」
「そうだけど」
「もし怪我でもして、仕事に影響が出たら嫌だよ」
もしもの可能性を考えて不安になる。