【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
♡冷血寮長様にはご用心
ああ……マズいことになった。
「男子寮のエスポワールで事件だって!」
「真夜中に怪しい男女が忍び込んでたらしいの!」
「それガチな話!? わたしが聞いたのは、髪の長いオカマなんだけど!」
次の日、学園中は朝から大騒ぎだった。
いやちょいと待った……オカマってワタクシのこと!?
なんて思ってる場合ではない。
冷血寮長さんが総力をあげてその犯人を探してるとか……。
当然、それはミッションを遂行した私と虹くんのことだ。
「一体、何が目的で男子寮なんかに忍び込んだのかしらね。星七はその事件のこと知ってる?」
……ドキリッ!!
「ま、まさか! 私はもう深ーーい眠りについてたし、全く知らないよ! そんな怪しいオカマが忍び込んでたことなんて!!」
「あんた顔近いんだけど……」
問いかけてきた翠に懸命に潔白を訴えた。
……ふぅ。
「そうだ。星七ってレーヴの何号室?」
「えっ!?」
私はギョッとして、翠目がけて目ん玉が飛び出していきそうになった。