【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「なんでって、興味津々だからかなー?」



ヘラッと笑う深恵くんのメガネの奥の瞳が、私に疑いをかけてるように見える。



「ふぅん? まぁ、星七にちょっかい出して泣かせたら、わたしが土俵の上で張り倒すからね」



さすが元横綱だけあって貫禄ある発言だ。



「で、どこなの? あんたの部屋」


「そうね。わたしも知りたい」



うっ……。

私はふたりを交互に見つつ、必死に言葉を手繰り寄せる。


もうこうなったら……!!



「えぇと……っ、私の部屋は、階段を幾分上がりまして……自販機をやや左に曲がってさらに奥にあるランドリーの向こうの廊下を通り過ぎてさらに奥の方かな……!!」



自分でも復唱など出来ないほどめちゃくちゃなことを言って誤魔化してみたけど……

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