【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


「ごめん星七。何言ってるか全然伝わらなかったわ」


「俺も。あんたさ、今から図書室行って“はじめての日本語”って本借りてこいよ……」


「いえいえ問題ないよ深恵くん! 日本語歴16年になりますから……!」


お願いだからこれ以上追求しないで……!!



「星七……あんたまさか、日本から離れて暮らしてたわけじゃないんだよね?」


「ええ、もちろん! ずっと国内!」


「まっ、言動が不審なのは元からだもんね?」


「ええ、もちろん!! って……もう、翠!」



あははっと、豪快に笑った翠は、



「今度部屋に案内してよ? 女子会でもして、思い出話しようよ」


「うっ、うん! 」



なんとか追求を逃れた。


続いて助け舟のような予鈴が鳴り響いて、自分のクラスへと戻っていった。



残る問題は……



「ホントにレーヴの寮生かよ」



要注意人物レベル3……いや警戒レベルを5に引き上げよう。

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