【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2


* * *


ホントに大変なことになった。


ミッションはあと5つも残ってるのに……。


警戒レベルマックスの深恵くんが情報を仕入れて目を光らせてる。


……となると、全クリアは容易じゃない。


放課後、思考を巡らせながら私は日直当番の虹くんを待っていた。


待ち合わせは人目につかない寮の裏口付近の十字路だ。


今朝、虹くんと決めた場所。


虹くんと今後のミッションについても、深恵くんのことも相談した方がいいのかな。


考えていると、背後から足音が近づいてきた。



「……虹く……っ、」



虹くんだと思い込んで振り返った私は、息をのんだ。


そこには、いつだって凍えるほどに冷たい瞳をしたあの人が私を見ていたから。

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