【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
驚いたのは憎き兄の顔を見たからではない!
“寮長:黒田夜空”
冷血寮長様がお兄ちゃん……!?
その事実に、握り拳が入りそうなくらい開いた口が塞がらない。
……衝撃すぎる。
そして、瞬時に真夜中のことを思い出した。
だから、ミッション中に遭遇したあの声に、なんとなく聞き覚えがあったわけだ……と納得した。
「お前の兄貴だったのか。三年じゃかなりモテるって大地から聞いた」
あの冷血が好きだなんて物好きがいるもんだ!
顔だけは子供の頃からよかったのかもしれないけど、中身は最悪だと妹の私が保証しますと教えてあげたい。
「すげぇ嫌そうな顔してる。兄貴が同じ学園ってこと知らなかったんだな」
「うん……家にいる時からずっと口も聞いてなかったし……会うのも二年ぶりくらい」
「久しぶりに会ったんなら、黒田のこと心配してんじゃないの」