【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「てかさ、わたし、レーヴに入寮した初日にお兄様と話したんだ」
「えぇ……っ!?」
コソコソと交戦を繰り広げていたら、唐突に翠が思い出したように言った。
「なんか言われた……? お兄ちゃんに」
「ここまで細くなったのは驚いたな……ってまじまじと見られて、胸がギュンギュンしちゃったわね」
「……だからそうじゃなくて」
てか……かなり失礼な発言をする兄だ。
ごめん、翠。
「迷惑でなければ、妹と仲良くしてやってくれって言われたよ。わたしと星七が、小学生の時の友達って知ってたからかな?」
仲良く……?
「……それ、ホントにお兄ちゃんが? そんなことを言うなんて信じられない……」
「星七が嫌うほど悪いお兄様ではないってことじゃない?」
せっかく言ってくれたけど、私にはとてもそう思えなかった。