【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
どうしよう……!!
「今開けるので待ってもらえますか?」
「わかった」
おろおろと狼狽える私に、虹くんはクローゼットを指さした。
「悪いけど、そこに隠れてて?」
声を潜めた虹くんにぶんぶんと首を振り、私はクローゼットの中に駆け込んだ。
当然だけどクローゼットの中は真っ暗で大変狭い。
うん、『肩足』と呼ばれていたがコンパクトな体型になってよかった……。
見つからないように息を潜めていると、
──ガチャッ
部屋のドアを開けた音が聞こえる。
「なんですか?」
「突然申し訳ないが、いくつか質問がある」
間違いない……。
お兄ちゃんがすぐそこにいる。