【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
いつも女子から包囲されて、あれこれ質問攻めされている。
「つまり……何が言いたいかと言うと……っ、虹くんが話したい人がいて、その時話したいことがあったらでいいんだよ……!」
無理に答えなくていい。
そう伝えると、虹くんの固く結ばれていた口元が少しだけ柔らかくなった。
「じゃあそん時は聞いてくれんの?」
「……へ? 私!?」
「そう。お前に聞いてほしくなるかもしれないよ?」
「もっ、もちろん! 朝まででもお供するよ!」
「……それは長すぎ」
……どうしよう。
嬉しくて顔が緩みそう。
まだ確かに言われたわけじゃないけど、虹くんが私なんかに聞いてほしいって言ってくれるんだもん。
心を開くわけない……って、深恵くんが言ってたけど、いつかそういう日が来たらいいな。