【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
プールに行った次の日の夜、私は夢を見た。
あれはまだ私が小学生の時だ。
優しい両親。
無愛想だけど、まだ私をしっかり見てくれていたお兄ちゃん。
家族が大好きだった私の当時の悩みは太っていることくらいで。
恋バナが流行ってきた4年生。
周りを気にして、そろそろダイエットしなきゃかな!って言ったら、
「ウチらはまだ本気出してないだけだってー! 痩せた方は裏切り者だからね!」
と、いつも隣で翠が笑っていた。
クラスでも、それを理由に意地悪したり仲間はずれにする子はいなかった。
時々、男子からは『肩足』とか『おい、内股デブ』とかなかなかひどいあだ名をつけられて、からかわれたこともあったけれど、
「なんて言った? あんた、わたしにまた張り倒されたいの!?」
いつも翠が守ってくれていたんだ。