【完】絶対に内緒のふたり暮らし♡1/2
「きゃっ……」
いつもと違って悲鳴じみた声をあげたのは、虹くんの腕の中に私がいたから。
「おはよ」
自分の腕に頭を乗せる虹くんは寝起き声で囁いた。
ちょっと待って……。
おはよじゃないよ虹くん……。
もう片方の腕が、私の背中に回っている。
どうなってるの……!?
「私……なんかしちゃったの……!?」
まさかついにセクハラをやらかしたか?
……と、ビックリして急いで離れようとしたんだけれど、
「悪い……なんかお前、泣いてたから」
虹くんの腕はしっかりと私の背中を抱きしめている。
「……私が?」
僅かに見上げれば、困ったような照れたような虹くんの瞳と目が合って……。